ブルーベリーのSUGOI-ne鉢栽培。

  SUGOI-ne1号。
  軽石、赤玉、鹿沼少し ミックス。
  表面にSUGOI-neをマルチング。

  非常に調子良い。
  ものすごく多くの実がなる!

  SUGOI-neによる
   ブルーベリー栽培
      菌根 ツツジ科植物を考察する


  菌根植物の代表的な植物が
   ラン科植物
   ツツジ科植物。
 この二つの科に共通するのは、劣悪な環境下に自生するものが多いということである。
 ここに菌根菌との共生関係への進化の謎が隠されているようである。
 ブルーベリーが完全自養植物なのかという疑問である。
 この疑問はラン科植物にも当てはまる。
 しかし、この二つの植物には、決定的な違いがある。

   ラン科植物の種子には胚乳がない。
   ツツジ科植物の種子には胚乳がある。

 この違いを考えないと、菌根植物の理解に大きな誤りが出る。
 ラン科植物では、種子が発芽するとき、絶対条件としてラン菌と共生しなければならない。
 ラン菌がいない場所では発芽できないということである。
 完全な従属的共生関係である。
 しかし、ツツジ科植物では、発芽に菌根菌が必要ない。
 菌根菌がいない用土に種子を播いても発芽出来る。
 このことは、SUGOI-neの炭素循環栽培を行う場合、理論的根拠に大きな違いが出てくる。

 ラン科植物の場合、共生関係のラン菌は、絶対に必要な菌であるが、
 ツツジ科の場合、共生する菌は必ずしも必要でない。
 ここにブルーベリー栽培が、一般の果樹栽培レベルの技術で行なわれて来た理由である。
 リンゴ栽培とブルーベリー栽培が異なるところは、土壌のPHのみである。
 これまで、ブルーベリーがツツジ科植物で、菌根植物であることは知識として知っている。
 しかし、栽培現場で、積極的に菌根植物として意識されたことはない。
 ツツジ科植物の多くは酸性土壌を好むという次元である。

 植えるとき酸度調整としてピートモス、硫黄を使用するというレベルである。
 これはツツジ、サツキ、シャクナゲを植えるとき鹿沼土をミックスすると同じである。
 本当にツツジ科植物は酸性土壌でなければならないのか。
 そういう疑問が残る。
 ヒマラヤの、ボルネオ島の巨木になるシャクナゲ。

 酸性土壌のみでは説明がつかない。

 ブルーベリーの自生地。
 極北の大地タイガー地帯である。
 永久凍土の上にピートモスが堆積し、地表は水ゴケで覆われいる。
 針葉樹のカラマツなどが主な高木である。
 その隙間にブルーベリーなどが生息している。
 水ゴケは養分が少ないから、材木腐朽菌から分解されることなく、
 低温条件下で未分解のまま何千年も堆積したままピートモスになる。
 土壌は有機酸が蓄積して強度な酸性になる。
 この状態を観察すれば、当然、ここに自生するブルーベリーは、
 強酸性を好むと理解するのが自然である。
 土壌学からの見地では、この見方は当然である。

 しかし、見方を変えれば・・・・
 このタイガー地帯はキノコの宝庫である。
 短い夏に一度に発生するキノコを追って、トナカイは動きまわる。
 このキノコを食べて、来る厳しい冬に備えるのである。
 このキノコは材木腐朽菌である。
 毎年、水ゴケの上に舞い落ちるカラマツの落ち葉。
 ブルーベリーの葉も当然舞い落ちる。
 この枯れ落ち葉を材木腐朽菌が分解しているのである。

 この枯れ落ち葉を分解している材木腐朽菌が、
 ブルーべりーの菌根を形成している菌根菌ではないということである。
 ここが、ランの共生とは大きく異なることである。
 ブルーベリーの共生菌は、水ゴケ地帯の貧栄養条件、
 強酸性条件下での養分吸収において働くものであろう。

 なぜなら、ブルーベリーの菌根菌は材木腐朽菌ではない。
 枯れ落ち葉を分解する菌ではない。
 タイガー地帯の炭素循環は材木腐朽菌が行っている。
 この僅かな養分を、効率的に、有効に吸収するために、菌根菌は有効なのであろう。
 強酸性土壌では燐酸固定が起こる。
 植物必須元素の中で、植物に吸収できないものが出てくる。
 この場面で、菌根菌が活躍していると想定される。
 
 このように理解すれば、日本の土壌でブルベリーが育つことが説明できる。
 つまり、ブルーベリーが酸性土壌を好むのではなくて、
 強酸性土壌でも生存、繁殖可能な菌が自生地には生息していたということであろう。
 材木腐朽菌が行う炭素循環。
 そして生産される僅かな糖、養分。
 それをブルベリーに供給する共生菌。
 この二つの菌の働きで、厳しい不毛の地でブルーベリーが生息出きる。
 このように考えると、SUGOI-neで素晴らしい生育するという・・・説明がつく。
 日本で、木材チップ混入土壌で、共生菌がいない状態で生育できるという理由の説明がつく。
 厳しい土壌条件でない状態では、共生菌との共生が絶対的条件ではないということである。
 このことは、ランでも見られることである。
 しかし、栽培土壌に、枯れ落ち葉の炭素循環がない状態では、
 数年後、生育不良になる場合が出てくる。
 収穫激減という場合が出て来る。
 このことから、ブルーベリーが、肥料で栽培出来る完全自養植物なのかという疑問が出てくる。
 ここが現在のブルーベリー栽培の疑問点。
 土壌の酸度のみでは解決出来ない。
 樹勢の維持継続の確保の問題である。
 したがって、木材チップの種類によっては、材木腐朽菌の生育、繁殖に大きな差異があり、
 どんな木材チップでも良いということはない。
 SUGOI-neは、生の形成層を含む樹皮であるからこそ、素晴らしい炭素循環が出来る。
 木質部、心材というのは細胞の死骸だから、養分は少ない。
 材木腐朽菌の繁殖は旺盛に出来ない。
 形成層を含まないチップは炭素循環が貧弱である。
 ブルーベリーにはSUGOI-neが最適で、素晴らしい生育をするのは、
 以上のような理由によると考えられる。
 SUGOI-ne栽培では、菌根菌削除でも生育を継続可能であると考えられるが、
 今後の生育を検証する必要がある。

 SUGOI-neは、強酸性ではない。
 それでも、素晴らしい生育をする。
 これまでの定説が根底から覆る結果を示している。
 これは、他のツツジ科植物でも見られる。
 ツツジ、アセビでも素晴らしい生育をする。

 シャクナゲではどうか。
 他の高山植物のツツジ科植物ではどうか。
 これらの植物に共通するのは根である。
 好気性菌が生息する枯れ落ち葉に伸びる根である。
 
 今後、多くのツツジ科植物での栽培例を積み重ねる必要がある。


 
 SUGOI-neによる炭素循環
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kouza sa63